ノッツログ。有限会社ノッツの業務日誌のはず。


自宅からVPN経由でIPv6の会社のMacを起こしてHDDをマウントするまで-2

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目的:会社のMacのファイル共有のHDDを自宅のMacにマウントしたい。その際に会社のMacが寝ている時は起こしたい。

前回は下記の①②を設定したので、今回は③からです。
① IPv6のほうが快適らしいので、IPv4からIPv6に。
② IPv6にしたらそれまでのVPN「L2TP」が使えなくなったので「OpenVPN」に。
③ 会社のスリープしているMacを起こす設定。
④ 会社のMacのファイル共有のHDDを自宅のMacにマウント。

③会社のスリープしているMacを起こす

Macの場合はWOL(Wake on LAN)で起動することはできない。スリープから起こすことはできる。
ちなみにアップルではこれを「Wake on Demand」と呼んでいるようだ。

以前はLANケーブルを接続したEthernetのMACアドレスを、起こす側に入力しておいて、という作業が必要だった。
でも今はMACアドレスを調べることもなく、Wi-Fiでお手軽に起こしている。

サーバーMac側での手順:
①Wi-FiのIPアドレス「192.168.x.ab」の「ab」部分の数字を手入力で固定する。

②同じく有線LANのIPアドレス「192.168.x.cd」の「cd」部分の数字を手入力で固定する。
 起こすだけならWi-Fiの方だけでOKだが、HDDをマウントしたときは有線LANの方が速いので。

③「ネットワークアクセスによるスリープ解除」をONに。
 他のところはお好みで。ちなみにうちでは、社内でファイル共有しているので「スリープさせない」に、万一の停電時に電源OFFのままだと困るので「自動的に起動」にしている。

以上でMacを起こす設定は終わりだが、これだけだと起こすための手段を何か別に用意することになってしまうので、当初の目的である「会社のMacのファイル共有のHDDを自宅のMacにマウント」するために、続いて「ファイル共有」の設定をする。

④システム設定>一般>共有 から「ファイル共有」をONに。
 ついでに「リモートマネジメント」をONにして右端の「i」からユーザを設定しておくと、「画面共有」アプリでMacが遠隔操作できるから便利。
「リモートマネジメント」ではなく「画面共有」の方をONにしてもよいかもだけど、以前ちょっと怖いことがあって、最近は「リモートマネジメント」の方を使っている。

⑤続いて上↑の画面「ファイル共有」の右端「i」をクリックして、下↓の画面の左下「+」からマウントしたいフォルダ(うちでは外付けHDD)を追加し、ユーザも追加するなどする。

以上で「ファイル共有」の設定まで終わり。

社内でサーバーMacを起こしてHDDのマウントまで試してみる。

サーバーMacをスリープさせる。
Finderのメニュー>移動>サーバへ接続…(コマンドK)。
Wi-Fiの方のIPアドレス「smb://192.168.x.ab」で接続。
これでサーバーMacは起きて、共有フォルダがマウントするはずだ。

ここでマウントした共有フォルダをいったん「取り出す」して
今度は有線LANの方のIPアドレス「smb://192.168.x.cd」で接続しなおす。
有線LANの方がやっぱり速いため。

④会社のMacのファイル共有のHDDを自宅のMacにマウント

サーバーMacのファイル共有HDDをマウントする理由

会社では、仕事のファイルをすべてサーバーMacの共有フォルダに置き、この共有フォルダを各自のMacにマウントして作業している。その方が共同作業がしやすいためだ。
自分のMacに置いた方がファイルアクセスの速度は速いと思うが、社内LANは10Gb Ethernetで廻しているのでそこまでストレスは感じない。
以前も書いたと思うが、仕事で使っている「Adobe Illustrator」は、画像などを「埋め込む」こともできるが、ファイルサイズが大きくなってしまうので基本的に「リンク」で使用している。
この「リンク」したファイルは「Adobe Illustrator」側で「’/Volumes/(共有フォルダ名)/abcd/efgh/〜〜〜/xxxxx.jpg’」などというパスで管理しているので、上記パスの途中のフォルダ名を変更しただけでリンク切れを起こしてしまう。なので自宅で仕事しようと思ったら、会社と同じように「(共有フォルダ名)」というボリュームをマウントして、同じパスにする必要がある。

実際に自宅から起こす。マウントする。

サーバーMacは、平日は夜x時に自動スリープ。朝x時に自動でスリープ解除としている。
土日は自動でスリープ解除しない。眠ったままだ。
いっぽうVPNサーバーのSynology NASは毎日深夜に自動で電源OFF、早朝にONとしている。

土曜日。
まず「OpenVPN Connect」アプリを使い、VPNで会社内のLANに入る。
会社にいるときと同じように、Finderのメニュー>移動>サーバへ接続…(コマンドK)。
Wi-Fiの方のIPアドレス「smb://192.168.x.ab」で接続。
これで会社のサーバーMacは起きて、共有フォルダがマウントする。
いったん「取り出す」して、有線LANの方のIPアドレス「smb://192.168.x.cd」で接続しなおす。
これで会社にいるときと同じ環境が手に入る。

ちなみにマウントしたボリュームの速度を比較してみた。
会社内ほどというわけにはいかないが、やっぱりWi-Fiよりも有線LANの方が速い。

おまけ:自宅から会社のMacを画面共有する

VPNで会社内のLANに入ってしまいさえすれば、サーバーMacの画面共有さえ簡単だ。
「Apple Remote Desktop」という高いアプリを購入しなくても、標準の「画面共有」アプリで充分だと思う。

さっきの「サーバーMac側での手順:④」で「リモートマネジメント」を設定しておく。
「画面共有」(Finder>アプリケーション>ユーティリティ の中にあります)を開いて、上部の「+」から「192.168.x.cd」と入れて接続。自宅のMacの画面の中に、サーバーMacの画面が現れて操作ができる。

外からiPhoneでサーバーMacに接続する。

iPhoneやiPad用「OpenVPN Connect」アプリを使い、VPNで会社内のLANに入る。

iPhone標準アプリ「ファイル」の右上○に…から「サーバへ接続」、「smb://192.168.x.cd」でサーバーMacのファイルへアクセス。もし寝ているときは起こし用の「smb://192.168.x.ab」で起こす。

必要なときは、iPhoneやiPad用「Mocha VNC」(有料、現在価格1,000円)アプリを使って、外にいながらMacを起こしたり、上記の「画面共有」をしている。

※私の環境ではうまくいっていますが、OSのバージョンやWi-Fi機器、インターネット環境その他により実現しない場合があるかもです。ご承知おきください。


参考リンク:

[無線LAN経由で眠っているMacBookを起こす方法 – ザリガニが見ていた…。]

[LAN経由で離れたMacの電源を入れてみる(Wake On Demand) | WorkToolSmith]


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